課題解決型デザイン | 移転改装計画 /カーコンセントコスト社の場合 5. /ふさわしい高級感を演出する/総合的なコーディネート及び調整
皆さまボンジョルノ☀︎TOMITALIAです。
これまでは
福岡県太宰府市にある
CarConcentCost(カーコンセントコスト)様の
新社屋への移転改装計画のお話で、
特に、経費を抑えられ点についてお話してきました。
今回は、
高級感を演出する
総合的なコーディネート
について、実際に工夫したところを述べていきたいと思います。
デザイナーとして力を発揮すべき分野です。
そして、
いろんなアイディアを考え、アドレナリンが大量放出する瞬間です。
内装計画のメインテーマは
CarConcentCost社は、
希少な輸入車やクラシックカーを販売して、
Youtubeを活用して全国の輸入車ファンに
地域を超えて販売している会社です。
内装計画をするにあたって
メインテーマを決めます。
今回のメインテーマはほど良い高級感
内装の高級感が高過ぎれば、
クルマの値段への上乗せを勘ぐられるかもしれません。
内装の高級感が低過ぎは、そもそも存在意義がありません。
このようなことを含め、
このメインテーマにしました。
そこで、私の考えるデザインとは
メインテーマの
ほどよい高級感 に近づくためには。。。
以下、私の考えはこうです。
高価な素材や究極の工法を選択しないでも、
自分の経験値の蓄積と磨いたセンスで、
十分に高級感を実現できるほうが、
デザインの意味も仕事の醍醐味もあります。
具体的な内容1. サイン計画
具体的な内容をご紹介します。
サイン計画には、看板や場所を案内するものなどがあります。
ロゴマークと看板を
視認性の良い国道側に設けることにし、
同じ予算枠で最大サイズになるよう働きかけました。
そしてこれが、もっとも
ブランドイメージを高める
と判断しました。
- メインのロゴマーク
メインのロゴマークは、電照タイプに決めました。
国際ブランドが理想形として列挙されているように。
(例えばスターバックスなど)
遠くからも暗い時間帯でも、
光を放っていることで視認性を高めます。
- 3m角ストリートポスター
キーフレーズを考案しながら、
できるだけ少ない要素でシンプルに
仕上げる工夫をしました。
一般的な中古輸入車ディーラーのコテコテ感とは、
一線を画するデザインを心がけました。
- 駐車スペース案内板
こちらも電照タイプの案内板をオリジナルでデザインしました。
そして、エントランスの施錠チェーン取付用の造作を施しました。
具体的な内容2. VIPルーム
VIPルームには
- 全壁面「茶色+金ラメ」でゴージャスに
- 植栽で緑化
を施しました。
全壁面には天然由来のシルクプラスター(株式会社ヤマチコーポレーション)を使用しました。
こちらでも紹介されています。https://www.yyy-yamachi.com/myke/about/
経済(お金のやりとり)は大地に根ざしているというコンセプトの元、
・全壁面「茶色+金ラメ」・・・コテ塗りでマイナスイオンを放出する大地をイメージ。
・植栽・・・壁面緑化を進め、床面の自由度を増すように。
また、植栽はドアボックスを隠す役目に。
具体的な内容3. 撮影兼駐車スペース
- 床面
撮影も行われる駐車スペースは、汚れが目立ってはいけません。
そこで、汚れが目立たない欧州の広場や舗道に使われる
石畳の天然石の風合いで、イタリア製タイルを選択。
私なりのこだわりで、
クルマをどう置いて撮影しても、
タイルの流れが一方向に見えにくい貼り方を工夫しました。
- 壁面と天井
天然大理石の壁面や塗装した壁や天井は、
ビビッドな原色系などすべてのボディカラーのクルマ、
特に白にも映えるコーディネートを目指しました。
- エントランス部とオーニング付き駐車スペース
タイルは厚めのイタリア製を選択。
エントランス部も2台駐車スペースも、
ともに地下溝が横切っていて、
排水のための整地が必要でありました。
緩やかでも3次曲面なので、
タイル貼りは高度な職人技で一枚一枚微調整されました。
長野土木さんらの排水溝や電設ほか、
アスファルトを剥ぎとる下地作りから、
ひとつひとつ積み上げました。
素晴らしいクオリティの外構工事で、
高級感がおのずと備わり、
建物全体がキリッと魅き立つ歴史的瞬間に
立ち会えました。
好評なご意見
竣工後、施主のCarConcentCost社の顧客さまから
嬉しいコメントをいただきました。
「センス良くまとめてあって、居心地がいいね 」
最も心に響きました。
勝負したポイントへの的確な評価ほど、うれしいことはありません。